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不幸な人間が一度は傾倒するバンドRadiohead【おすすめ17曲紹介】

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Radioheadとは

1985年にオックスフォード で前身バンドを結成。1992年のメジャー・デビュー以降、外部ミュージシャンの起用は多いものの、同じパーマネント・メンバーで活動している。

彼らのルーツであるポストパンクやオルタナティブ・ロックの大枠に、ポストロックや電子音楽、ジャズ、クラシック、現代音楽などを混交した多彩な音楽性や、アルバムごとの急進的な実験性・変化が特徴。

2011年「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」において第73位。(Wikipedia

 

相当メジャーなバンドなんですが、僕の周りの大学生に聞くと知らないのが結構普通みたいです。(なんなら僕自身音楽好きな人に囲まれて感覚が鈍っているけど、Oasisでさえもギリ聞いたことあるぐらいの人が多い)

 

なので今回はそんなRadioheadのとっつきやすい曲をアルバムごとに厳選しました。社会とうまく折り合いがつけられない人間のための音楽です。是非聞いてほしい。

 

 

 

1stアルバム「Pabro Honey

1.Creep

youtu.be

 

まずはこの曲でしょう。

好きな人に対して自分は釣り合ってないんだと爆発する感情ジョニー・グリーンウッドの秩序を崩壊させるような「ガガッ」で包み込んだ劣等感に溢れるラブソング。

 

「俺は嫌われ者 異様な奴なんだ 俺はここで何をしている? 俺の場所はここじゃないのに...」という歌詞からも伝わる絶望感がたまらない。これを聴いて自分と重ね合わせたというイギリスの殺人鬼から「creepy(気味の悪い)な手紙が来た」というエピソードも有名。

 

 

2.Anyone Can Play Guitar

youtu.be

 

ギターロックの名曲。「ギターを鳴らすだけなら誰でもできる」というトムの皮肉が炸裂している曲でもあります。

 

「髪よ伸びろ!俺はジム・モリソンだ!」なんて言ってるのも面白い。初期のこの荒削りだけどこういうバンドサウンドの曲はかなり聴きやすいんじゃないかなと思う。

 

 

3.Thinking About You

 

UKロックらしい甘いメロディーがクセになるアコースティックの一曲。

 

「誰に煙草を買ってもらった?汚い手を使ってコネをつけてくれたのは誰だ?お前のことが頭から離れられない」

 

好きな人のことをぐるぐるぐるぐると考えてモヤモヤとする感情をぶつけてくれる感じが好きです。

 

 

2ndアルバム「The Bends」

4.Planet Telex

 

レディオヘッドファンの中でも人気のある本作。個人的にもアルバムの中で敢えて一番を挙げるとしたらこのアルバムかもしれない。

 

その一曲目を飾る「Planet Telex」

キーボードとギターの絡みが美しすぎる。

 

「でもね、全ては壊れるんだ みんな壊れる」とひたすらに繰り返すサビ。そして最後に「なのにどうして忘れられないんだろう?」とつぶやくように歌って終わる。(書いてるだけで心が落ち込んでくる)

 

「もう人生終わりだ」って思った時に是非出会ってほしい一曲です。

 

 

5.High and Dry

youtu.be

 

名曲中の名曲。イキがりながらも本当は余裕がなくて泣き出したくてたまらなかった青年時代の自分を皮肉りながら回顧している曲。繰り返されるサビの「Don't leave me high, Don't leave me dry」は「僕を放っておかないで 冷たくしないで」の意。楽しんでるように見えてた人の心の中も実はこんな感じで必死だったのかななんて思います。

 

「Kill yourself for recognition(認められるために自分自身を殺し)」「Kill yourself to never ever stop(死んだって止まりやしない)」

 

この曲はトムがレディオヘッド結成以前からあった曲らしい。プロデューサーがこの曲を見つけてメンバーに録音するように言わなかったらお蔵入りの曲になっていたかもと思うと恐ろしい。

 

6.Fake Plastic Tree

youtu.be

 

「ニセモノ」だらけの世界で唯一「本物」に見える「彼女」。

でもそんな恋い焦がれる感情も「プラスチックみたいなまがい物の愛」かもしれないと思う一方で「でもどうしてもそれを感じずにいられない」と思う主人公。

 

OK Computerでも見られる人間性を欠いた現代社会への嘆きみたいなものはもうここから強く見られる気がします。

 

 

 

7.Just

youtu.be

ベンズの中だったらちょっと激しい曲で、パブロハニーの頃のサウンドに近いかもしれない。

 

ストーリー性のあるPVも面白いです。意味深なこのPVは当時相当話題になったとか。

 

「それは全部お前がやったことなんだ 痛めつけるようなことをさ  全部お前がやったんだ 他の誰でもない」と罵倒し始めるサビに合わせて、曲調が激しくなるのが気持ちいい(笑)

 

3rdアルバム「OK Computer」 

8.Airbag

 

いよいよレディオヘッドの最高傑作と呼び声の高い三枚目「OK Computer」から。Airbagはその一曲目を飾る曲です。

 

「宇宙を救うべく舞い戻る」なんて豪語していた男が「エアーバッグに命を救われた」なんて小さいことを言っているのが面白いです。というか改めて振り返ると歌詞の抽象度が一気にこのアルバムから上がったような気がする。こういう退廃的な世界の終末みたいなものを醸し出している曲ってなんか惹かれるんですよね。映画とかでもそうだけど。

 

曲が始まった時の高揚感をそのまま体感してほしい。あと、ベースもかっこいいです。

 

 

9.Let Down

行く当てもなくただただ同じ毎日を繰り返し失望した人々を、ただただ単調な動きを繰り返す飛行機の動きに例えた曲。

 

アルペジオと高音のボーカルが死にたくなるくらい優しいです。

 

下降していく飛行機がだんだん弱っていく虫と重なっていくところも秀逸すぎる。

「ヒステリックで使えなくて 高度を下げて旋回して 虫けらみたいにたたきつけられて」

社会人になってつらい職場で働いてこんな曲を聞いたら絶対に泣いてしまうなと今から思う。

 

 

 

10.Karma Police 

youtu.be

「Karma」は「カルマ」で、日本語で言う「業」です。一言でいえば「行い」みたいなもので、もっと言えばお釈迦様が見てる結果を伴う行為のこと。「これが君の報いさ」というサビからもわかるように「Just」でも出てきたトムの因果応報論が復活です。やってきたとこは還ってくるんです。というか、そうであってほしい。

 

警察というのは目に見える犯罪行為を逮捕するものですが、それに対しておそらく「Karma Police」というのはそういう目に見えない行為をとりしまる警察みたいな感じ。OK Computerの中でも名曲中の名曲。

 

 

11.No Surprises

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はじめはとっつきづらいOK Computerの中だったらかなりキャッチーな曲だと思います。僕は一番最初にこの曲を好きになりました。

 

誰にでも「もうこんな辛いことがあるなら、人生何も起こらない方がましだ」と思ったことはあると思うんですが、そんな死の瀬戸際にいる主人公。

高校の時に初めて聴いたんですが、一酸化炭素と手を取って僕は静かな生活を送るよ 不安も驚きもない生活を」って歌詞が衝撃的だったのを今でも覚えています。

 

 

4thアルバム「Kid A」

「Kid A以降」なんて言い方が使われるくらい2000年代の最重要アルバムとなった本作。

至高としか言いようがないアルバムだと思います。大好きなアルバムです。

 

12.Everything in Its Right Place

 

 

 

もし店頭で新譜を買って、家に帰ってこんな曲が一曲目に入ってたらどんなにわくわくするんだろうと聴く時によく考えます。本当にリアルタイムで聞けた人たちが羨ましい。

 

不吉なエレクトロニックピアノサウンドが特徴的なこの曲。「全てがあるべきところにある」とひたすら繰り返されているだけなのにそのフレーズの重みを感じずにはいられない。

 

 

13.The National Anthem

 

ベースラインが最高にクールで素晴らしすぎる曲。

Kid Aの中だったら一番キャッチーで聴きやすいんじゃないかなと思います。

 

タイトルの意味は「国歌」

 

みんなで集まってなんとか持ちこたえて 心にはたまらない恐怖がある、そんな状況を表した歌詞のこの曲に「国歌」とつけるのはなんとも皮肉を効かせてるなあと思います。

 

 

 

9thアルバム「A Moon Shaped Pool」

14.Burn the Witch

youtu.be

 

「影の中に隠れて 絞首台に歓声を上げろ」「魔女を燃やせ 俺たちはお前がどこにいるのかわかってるぞ」

 

大衆の中に隠れて「悪者」を吊し上げることに熱狂する人々。完全に現代の社会を風刺してます。「お前がどこにいるのかわかってるぞ」というフレーズはどことなくネット社会を思わせますね。世間から「悪者」とされてる人間を徹底的に叩いて排除しようとすることで、社会が浄化されたような気になっている人をネットで見かけるたびに僕はこの曲を思い出します...。

 

 

15.Daydreaming

youtu.be

 

美しい、美しい。トム・ヨークの高音と優しい電子音がマッチして淡く儚い雰囲気を作り上げています。どことなく人生の紆余曲折感。

「夢見る者は決して学ばない」というフレーズからもわかるどこか絶望的で諦めてしまった人間の歌のようにも思える。。

 

 

「OK Computer OKNOTOK 1997 2017」

16. I Promise

 

youtu.be

「OK Computer」の20周年記念に発売されたこのアルバムに収録された新曲。僕は新曲3曲の中で一番好きです。

 

もう逃げ出したりしないよ、約束する

たとえ退屈を感じても、約束する

たとえ君が僕を外に追い出しても、約束する

 

ここまで聞くと、あれ?ラブソングかななんて思いますが、引っかかるのが

 

たとえ船が壊れたとしても

僕自身をその腐った甲板に縛り付けるよ(=船と一緒に沈むよ)

 

と言っていることなんです。OK Computerの楽曲に続くように制作されているので、おそらくラブソングというよりは「社会に対しての誠実さへの誓い」の曲なんじゃないでしょうか。嘆いても嘆いてもどうにも変わってくれないのなら僕はもうこの社会と心中する気持ちで生きていくよ、という。現代の社会に嘆きに嘆いたからこその境地でもあるような気がする。

 

アコースティックギターのシンプルな曲(サビらしきところもない)ですが、それでもこんなに唯一無二なのは本当にすごい。

 

17.Lift 

youtu.be

ラストはRadiohead幻の名曲「Lift」

OK Computerに未収録の理由は「アルバムが売れすぎるから」とのこと。

 

「あなたはずっとエレベーターの中に閉じ込められていたんだよ」と優しく自分を救い出してくれる誰かの存在の曲。

 

「辛かったね」と誰かに頭を優しく撫でられる夢みたいに絶望的な優しさで溢れた曲。

 

ボーカルのメロディーラインが綺麗なのと、中盤あたりから入ってくるシンセ音がその世界観が持つ神々しさを増してる感じが個人的に好きです。

 

 

▼名盤「KID A」について