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「このサイテーな世界の終わり」シーズン2 感想 これほどうれしくて悲しいのは初めて

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このサイテーな世界の終わり

 

「僕はジェームス。間違いなくサイコパスだ」

 

シーズン1は小動物を殺してばかりいた高校生のジェームスがこの世の何もかもにうんざりした女の子、アリッサと旅に出るという話。

正直シーズン1のラストが完璧すぎてこれで完結すべきなんじゃないかとも思っていたけど、いざシーズン2を見てみるとやっぱりハマってしまった。

 

シーズン2振り返り

まず、ボニーと呼ばれる黒人の女性が登場。彼女の人生は壮絶なもので、母は娘のボニーに異常に執着したのだった。勉強のこと、何から何まで干渉しなぜか口紅を食べさせるという凶行シーンもある(人生は甘くない、とボニーは思う)

 

大学進学はあきらめるも、彼女は大学の図書館の事務員になった。

彼女はあるとき出来心から講義に潜り込む。彼女はその教授の授業(教授自身)に夢中になってしまう。

生徒ではなく職員であることがバレてしまうが、ボニーは教授に「たまに一緒に飲むこと」という条件付きで受講を許可される。

 

ボニーと教授は自宅で飲みそのまま関係を持つ。このクズ教授こそジェームスとアリッサが殺したクライブ教授だった。

 

アリッサは19になっていた。母の異母妹のリリーの店でウエイトレスとして働いていた。

そこでトッドという男性に出会い、アリッサは何かをしなきゃという思いからトッドと関係を持ち「結婚しない?」と言う。「うん。いいよ。」とトッドが言うと、そう、どうでもいい。とアリッサは思う。

 

婚約の話を進めているところにアリッサに弾丸が届く。そして数日間店の前にはずっと止まっている不自然な車もある。アリッサがその車に駆け寄っていくと中にはジェームスがいた。

 

 

ここからジェームスサイドの話になる。

1のラストで撃たれたジェームズはなんとか生還し、病院で治療を受けていた。

そこにアリッサの母親が訪れ「娘の将来のために別れてくれ」とジェームスに懇願する。しぶしぶアリッサに別れてほしいという内容の手紙を書くジェームス。

その後は何度も手術を受け、歩けるようになり、正当防衛が認められ刑務所行も免れていた。

父はジェームスが解放された後もジェームスを献身的に育てようとしてくれていたが、そんな中、心筋梗塞で倒れて亡くなってしまう。

悲しみに暮れ遺灰を大事に抱えるジェームス。しかしジェームスの元にも弾丸が届き、心配したジェームスはアリッサの元に会いに行くことに決める。

 

リリーの元をつきとめたが、「話せなくても見てるだけでいい」と思ったジェームスは数か月間車の中でアリッサを監視していた。そしてアリッサに見つかってしまうのだった。

 

「来るべきじゃなかった」アリッサにそう言われてジェームスは落ち込む。さらに次の日はアリッサの結婚式で車の修理が完了したら出ていかなければならなかった。

 

次の日、ジェームスは結婚式には見に行かず池で体を洗い、父の遺灰を持ったまま車を走らせる。すると道の途中にウエディングドレス姿のアリッサが立っていた。

「どこか行こう」アリッサの言葉に行く当てもないまま車を走らせるジェームス。

2人はファミレスに入るが、その間に車がレッカー移動させられてしまい、駐車違反のお金が払えない2人は無理やり取り返すことにする。

 

営業時間が終わるまで待つ2人。寝てるアリッサに「愛してる」と言うジェームス(めちゃくちゃ良いシーンだった)

 

なんとか車を取り返し道を走らせていると一人の女性が立っていてヒッチハイクしようとしている。ジェームスたちは止まり声をかけるが、その女性は大好きだった人を2人に殺され復讐の機会をうかがっているボニーだった。

 

車をボニーにパンクさせられ、3人は近くにあるモーテルに泊まることになる。

同室になったアリッサとジェームス。アリッサは「キスしていい?」とジェームスを抱きしめてキスする。

一方で2人が寝静まって殺すチャンスをうかがうボニー。そんなボニーの部屋に宿主がやってくる。彼は孤独で寂しい思いをしていたせいかボニーに迫ってしまい、銃を突きつけられる。「子供がいるんだ。やめてくれ」と懇願する宿主に銃を置こうとするも、その銃が暴発。宿主の頭を撃ち抜いてしまう。

ボニーも壁にかけてあった動物の角の置物で負傷してしまう。

 

朝になり、宿主がいないことに気が付くジェームスとアリッサ。ボニーを乗せて再び走り出すも、ボニーは嘔吐したり傷が痛み薬局に寄ったりとなかなか帰れない。

その後、ボニーは3人で車で移動した後にその薬局のトイレにピストルを置いてきてしまったことに気が付く。取りに戻るが薬局の店主がピストルを隠してしまう。

なんとか脅して取り返すも、ジェームスとアリッサはボニーを置いて車を走らせてしまう。そしてアリッサはリリーの家に帰る。

 

ジェームスは車の中でどこへ行けばいいか分からないままいるとリリーに声を掛けられる。父親の思い出話をして父と母の出会った場所に遺灰を埋めることを思いつく。

そのまま車を走らせて町へ戻ろうとするジェームス。しかし反対車線に運転するボニーを見かけ引き返してしまう。

 

トッドの元へ向かうアリッサ。「嫌われて夫の居所もわからない。厳しい状況だ」というアリッサの心の声にクスッとさせられる。

トッドになんとか会えたアリッサ。しかしアリッサは「離婚したい」と言ってしまう。

 

ボニーはアリッサの元を訪れる。そんなボニーを見張っているジェームス。

ついに夜になり銃を手にアリッサが働いている店に行くボニー。

ジェームスはボニーの車に忍び込み、自分たちが殺した教授の本を見つける。そこには「君に恋してしまった」の文字が。ジェームスはボニーがなぜ自分たちの元にやってきたのかを理解し裏の窓からなんとか店の中に忍び込む。

自分を助けに戻ってきてくれたジェームスをこっそり見つけたアリッサは思う「これほどうれしくて悲しいのは初めて」

 

「私の恋人殺したでしょ」そう言い銃を机の上に置くボニー。アリッサは教授に襲われかけたから殺したと話すがボニーは信じない。

ジェームスが呼んだ警察が到着する。彼は気が付かずに帰ろうとしてしまうが、帰り際にボニーが隠していた拳銃に気が付き応援を呼ぶ。

 

店に隠れていたジェームスが見つかってしまい、3人で話す。自殺を図ろうとするボニーを2人で取り押さえなんとか乗り切る。

本物のサイコパス教授のクライブに騙されたことに気が付かず復讐を試みたボニーを見たアリッサの「愛が足りない人間は愛が足りないことを知らない。だからだまされて、幻想を抱くほうが楽」という心の声が流れる。

 

全てが終わり、ひと段落ついたかと思えばアリッサはクライブ教授の幻覚を見る。罪の意識に耐えかねたアリッサはメモを残していなくなってしまう。

アリッサを探すジェームス。やがて居場所が「クライブ教授の家」だと思い当たりそこへ向かう。

アリッサと合流したジェームス。ジェームスの父と母が出会った場所に遺灰を散灰してから山の上のベンチに向かう。

「聞こえたよ。レッカーの時」アリッサは言う。「私も同じ気持ちよ」と。

「でも時間が必要なの。精神的な助けも」アリッサがジェームスの手を取り「Then You Can Tell Me Goodbye」が流れるというところで物語は幕を閉じる。

 

 

 

全体を通しての感想

アリッサの拗らせ加減と2人がだんだんと心を通わせてく過程はやっぱり前作に引き続きこの作品の魅力になっているなぁという感じだった。続編が前作に負けているなんてことも全然ないし、2人の未来が知れて良かった。

 

「恋人を殺された」とジェームスとアリッサを憎んでいたボニー。彼女も彼女で地獄を抱えていているけど、自分を襲おうとした男を殺してしまった点では2人と本当は同じ立場だったりもする。

 

アリッサは一見意味の分からないめちゃくちゃな女の子だけど、前作よりも魅力が増していた。本当はジェームスの気持ちだってくみ取ってるし、誰よりも自分の犯したことに傷ついていて、そういう一面が垣間見れるシーズン2は本当に良かった。

 

あとはこの作品を語るうえで欠かせないのはサントラだと思う。60年代の音楽が作品を彩る中、前シーズン同様、BlurのギタリストGraham Coxonのカントリーっぽいオリジナルサウンドトラックもすごく良い。個人的に印象に残ったのは第6話でかかる「Why Are You Crying?」。リリーがジェームスに「頑張りな」と言って見送った後にかかるんだけど、タイミングも完璧ですごく良いシーンだった。